エージングとセッティング
エージングは非常に大切です。
スピーカーユニットは鳴らしていると、動きが良くなり明瞭な音になります。
大きな電源トランスを搭載した駆動力の強いアンプで鳴らしてやるとエージングも早く進みます。
ケーブルについてはエージングなんかと考えられる方もいるでしょうが、
やはり通電していると音が変化していきます。
例えばゴッサムのラインケーブルは繋いだばかりでも良いと感じますがエージングが進むと高域が綺麗に伸びてきます。
モガミやベルデン等のラインケーブルでもやはり同じ事を感じます。
また半田付けをしてからすぐの音と数日経過した音では、数日経過した音の方がよく感じると思います。
電源ケーブルの場合は、エージングが進む事で自然な感じがしてくると感じる事も多いです。
変化についての大きさは大きく感じる方も、気にならないという方もいるでしょうがやはり表現力の大きなシステムの方が変化も大きく感じます。
スピーカーのネットワークやアンプ等を自作した方ならコンデンサー・抵抗・コイル等のパーツもエージングで
音が自然になってくる様子を感じた経験のある方も多いと思います。
コンデンサーや抵抗など部品1つもエージングで音が変化し、多くの場合通電時間が重なってくると自然な音に感じると思います。
コンデンサーや抵抗、コイルなどは大きなものや複雑なものほどエージングに要する時間が掛かる感じを受けます。
当然電気部品の集合体であるアンプはエージングにより、結構変化します。
スピーカーとは違い機材やケーブルについてのエージングは通常それほど長い時間は掛かりません。
ただ、新しいものを繋げたばかりの時と1~2日経過した音は変わってくるため、
セッティングを詰めたりするのはある程度鳴らしてからにすると混乱無く出来ると思います。
こんな事がありました。
アンプの電源コネクタのメッキをメッキ工場でとってもらった時にアンプ側IECが真鍮の地肌が綺麗に金色に出ていました。
また同時に内部配線を銅の単線に変更し音を出した所、凄くストレートな感じで音が出てくるのに何か寂しい音。
聴いても全体的におかしい部分は無く音的に何が悪いと分からないのに、10秒と音楽を聴いてられない感じがしました。
(コンデンサーから電気が抜けてしまう、新しい配線、むき出しになった金属と多くの変化によるものだと思われます。)
メッキをとったのが失敗だと思いましたが、数時間鳴らしてみると変化して自然な感じになり、
2-3日経過した時には素晴らしく感じ、
エージングについては多少よくなる程度の時も多いですが
場合によっては想像以上に大きな変化にもなるという事もあります。
セッティングはゆっくり、1度に何箇所もいじらずに1箇所づつが混乱無く進めることができます。
音響関係の方に聞きましたが、バイアンプでの音の調整はヘッドフォンが有効です。バランスを間違えません。
AKGやゼンハイザーのくせの無いヘッドフォンを使用し聴いた感じの音のバランスが同じに
なる様に調整する事でセッティングできます。
ただメッキ、震動、電源、音源の設定等がしっかりされていないとヘッドフォンと同じバランスでは
高域が耳障りで聴いていられない音になりますので、そうなった時は対策が必要です。