オーディオケーブルの長さについて
オーディオケーブルの長さについてですが、とにかく短ければ良いと思っている方が多いと感じます。
正しい選択をせずに短くし過ぎるとかえって音は悪くなります。
長さに関係する要素は大きいところで3点。
1、抵抗値
2、ノイズ
3、振動
この抵抗値だけを考え短い方が良いと選択してしまうと、良い音を聴くことが出来なくなってしまいます。
抵抗値
抵抗値についてはケーブルの距離が長くなれば大きくなりますが、実際には1mでも5mでも聴感で分かる様な音の違いも測定器で測ってもほぼ違いはでません。
(例外:シールド自体がめっき線の場合には遮断するノイズが銅の場合と違いが出る為に長さにより結構大きな音変化があります。)
ノイズ
これについては長くすればするほど、ノイズを受けるケーブルの表面積は上がってきますが、(スピーカーケーブル以外の)オーディオケーブルはシールドされていて
やはり実際には1mでも5mでも聴感で分かる様な音の違いも測定器で測ってもほぼ違いはでません。
銅のみの素材のスピーカーケーブルの場合は長くなるほど外部ノイズ(非常に微小なノイズ)が少しづつ載り長くなるほど高域が減衰して聞こえます。
微小なノイズの為、音量を出す使用方法では気にならず音量を絞る使い方では気になります。長さによる音変化は非常に微小です。
メッキ線のスピーカーケーブルの場合には、この銅とは違う金属には高域が銅よりも少し聴こえやすくなる金属が使われる場合が多く、銅のみのスピーカーケーブルの場合と比較すると逆ぽく感じる事もあります。また長さによる音変化も大き目で1mと2mでは別物に聴こえる時もあります。
振動
これについてはケーブルが電気を流す事により振動するわけではなく、機材側の問題になります。
アンプやプレイヤー等の電源を使用するほぼ全てのオーディオ機器(例外:特殊な電源装置を持っているもの)はコンセントからの交流電源を内蔵トランスで直流電流に変換しています。
この変換する際に微小な振動が出ます。通常は気にする様なものではありませんが、ケーブル自体に張力が掛かっている状態だったりすると振動を増幅しながら次の機材に伝えてしまう場合があります。そうすると音がぼけた感じになってしまう為、多少の余裕を見て張力が掛からない長さのケーブルで配線する必要があります。
また、この振動の問題があるため、機器を搭載するラックについては反響音が自然な木製のものが良いです。
ガラスは硬い感じ、ゴム類は詰まった様な感じがするのもこのためです。
ケーブル選択の際にはぎりぎりの長さではなく少し余裕のある張力の掛からない状態、また必要な容量以上の太いケーブルは音が悪くなるだけだという事さえ押さえて選択すれば音質劣化を避ける事が出来ます。